中毒な彼

翌日、大和と一緒に学校に来て下駄箱でばったり窪田君に会った。

「何で昨日こうへんかったん?」

窪田君は、少し皺を寄せて言った。

「それは・・・」

私が言おうとしたところで大和が

「お前の本性を教えただけや。すまんな告げ口してもうて。」

大和は笑いを堪えるような顔で言った。

「チッ」

窪田君は舌打ちをして大和を睨みつけていた。

「残念やけど、もう操には関わらんといてや。」

そうゆうと大和はそそくさと私の手を取り、教室へ向かう。

「永野、大和の本性を教えるからまたあの場所に絶対来てくれ。」

窪田君は、ドスのきいた声で言った。

「あのアホ。ふざけたこと言いやがって。」

大和は、怒りを露わにして言った。

私は窪田君の言ったことに疑問を持っていた。

“大和の本性を教える”

大和は素じゃないの?

私の頭の中は疑問が増える一方だった。