そして俺は、人生を狂わせる一歩を踏み出す事になる。

いや、道を逸れて草むらで立ち止まっていた人生だ。文句は言うまい。

ただ俺は、もう一度アスファルトの大地を歩くつもりだった。きちんと整備された、未来へ向かってまっすぐに伸びる道を。

だが俺が足を踏み下ろしたのは、土と石ころむき出しの獣道だった。それはまっすぐにすすむことなく脇へそれ、森の薄暗がりへ俺を導こうとしている。

他に選択肢は無かった。