「そうだ、海大は茜ちゃんの学校を受験したら?今から勉強すれば間に合うよ。男女共学が良いんでしょ?」

「ミヒロ君、おいで。私の親友も紹介したいしね」

茜ちゃんの通う高校も進学校だ。茜ちゃんはおいでおいで、と手招きしている。茜ちゃんに誘われたら、その気になってしまう。でも……。

「でも、俺は成績が良くないし。受からないよ」

「大丈夫だよ、海大が思っているより成績は悪くないよ。今から頑張れ!勉強なら教えてあげられるから」

「塾がない日は一緒に勉強しよっ。私も潤君のバイト先に行きたいからコーヒーショップ行こっ」

二人の口車に乗せられて、受験先を変更する事になった。両親も"ヒロがやる気を出した"と喜んでいた。

週三回の塾通いに、茜ちゃんと二人で潤兄のバイト先での勉強で成績は上場。やれば出来るんだな、と自分で自分を褒めてあげた。

潤兄の茜ちゃんだけど、二人で一緒に居ると心地良かった。茜ちゃんに会えて人生が変わって良かった。これから先、全うな人生を送れると思って嬉しかった。

中3の秋、俺の全ては茜ちゃんに決定権があったと言っても過言ではなかった。