「各国への知らせだが…国内での葬儀を済ませた後、正式な文書を送る予定だ。」


地下の官房室。

フェルナンドの低い声が響く。


「私もそれが賢明かと存じます。

特にロトス共和国への対応は慎重にしなくてはなりません。」

口元に僅かな微笑を浮かべながらオウガが応える。


「して、軍の体制はどうだ?」


「すぐにでも戦闘が可能かと…。」


「分かった。

今回の事で、ラドニア国民の意識は確実に外側へ向くであろう。

カルディナ海峡の向こう、ロトス島へな。」