そして這うようにして父の元に行き、呼びかける。


「お父様! お父様!しっかりなさって!!

お父様――――!!」」



――パ――ン!!



その時、一発の銃声が王宮の中庭に響き渡った。




(ぇ?・・・何?
何が・・・起こっ・・・たの・・・?!)




「賊だー! 賊が侵入したー!!


「誰かが刺されたぞ!!」


窓の外からは様々な叫び声が聞こえてくる。


(どう し て・・・)



リディアは父から目を逸らさないままじっと唇を噛み締め、その声を遠くに感じていた。