「お母様…」


「リディア、良かった。気が付いたのね。」


「お母様… 私…」


「無茶な事をして…」

王妃アーリアは、リディアの涙で濡れた頬にそっと手をやる。


「ごめんなさい。
お母様… 。」


リディアはその手に触れる。

(温かい・・・。)


「お母様、私、夢を見ていたの。

誰かが、私を見ていた…

綺麗な女の人…

黒い服を着ていたわ…

碧色の瞳・・・

白い肌・・・

とても、悲しそうだった。」