「お呼びでしょうか。
兄上。」

天井まであるドアが開き、王国服に黒いマントを羽織ったフェルナンドが入って来る。

その息は少し荒い。


「フェルナンド、一体どうなっている。
動力炉では何が起こっている?」


王宮の最上階にある、鳳凰の間。

国王アルフレッドは双子の弟、フェルナンドに向かって怒りの目を向ける。


「何の事でしょう。
兄上。」


「惚けるな!
今日、リディアの身に何が起こったかぐらい、フランに聞いて知っておろう!」


フェルナンドは不敵な笑いを浮かべる。