「じゃあな。リディア。」


「ええ・・・。」


王宮の東の塔の上。

カラスの飛行機が小気味良いエンジン音を響かせている。


「こうやって、面と向かって別れを告げるってのは、確かあの時以来だよな。」


「そうね・・・。

前は、St.マーガレット養護施設で・・・。」


「全く・・・色々あったぜ。」


「ええ・・・。」


「なぁ、また、あれ言う?

えーと、ほら、なんだっけ。

ごきげん・・・」


「ユウリ!!」


リディアは堪え切れずに叫ぶと、ユウリに抱きついてその唇を寄せた。