「ジプサムは、生気を失ってしまった。

ラドニアの大地は死んでしまったの。

それは、もう戻らない。

病に侵された人々も、

このままではもとへ戻らないの。」


「だから・・・

お前が犠牲になるのかよ!!

お前が犠牲になってラドニアを生き返らせるのかよ!!」


「そう。

私はその為に生を受けたから・・・。」


「そんな・・・

そんな事、俺が許さねェ。」

ユウリは駆け寄り、後ろからリディアを抱き締める。


「もう、見ていられねェよ。」


「ユウリ・・・」

リディアはユウリの腕を掴み、その小さな肩を震わせる。

涙がぽたぽたと黒い床に落ちる。