天井からポタポタと黒い雫が垂れる。

僅かに残る臭気。

部屋の壁は、放電するようにパチパチと青白く光っている。


――ギギッ・・・


扉が開き、その隙間から細く白い足が覗く。



――ごめんなさい・・・苦しいでしょう


その碧色の瞳は、宙に浮かぶ黒い塊を見ている。


――ええ、聞こえます・・・だから・・・来たのです


その足は、一歩一歩その塊に近付いて行く。


――私は・・・もうすぐ・・・アナタの元へ・・・



――バンッ!


「リディア!!」