――カツカツカツッ!!

「国王陛下――!!」

廊下の奥から、フェルナンドの重鎮、オウガが走って来る。

オウガは扉の前に立ち唖然とする。

「フェルナンド・・・様・・・」


その中には、アーリアの腕の中で横たわるフェルナンドの姿があった。


「たった今・・・」

扉の脇に立つカラスが小さく告げる。


オウガはフェルナンドの元へ駆け寄ると、その横に跪く。

「フェルナンド様・・・私は、私は・・・」

オウガは声を詰まらせる。


「オウガ・・・

あなたは、このフェルナンドによく仕えてくれましたね。」

アーリアはゆっくりとオウガを見る。


「このラドニアの為を思い、ラドニアに尽くしてくれた事・・・とても感謝しています。」