やがて

黒い霧が晴れ・・・


そこに、静寂が訪れた。







リディアはゆっくりと地面に降り立つ。


「リディア!」

ユウリが駆け寄る。


「早く・・・、叔父様の所へ行かなくては!」

リディアはユウリの腕を掴んで叫ぶ。


「待って!!」

二人が振り向いた後ろには、カラスに体を支えられた王妃アーリアの姿があった。


「お願いです。

あの人の所へ、私も連れていってください。」


「お母・・・様?」