ラドニア王室に反旗を翻す民衆は、日に日にその勢力を増していった。
国王暗殺に関する疑惑、突然のロトスへの攻撃・・・軍の動きは人々の心に不安を募らせた。
人々は王室を非難し、口々に王室独裁への異議を唱え出す。
初めは王室に加担していた富裕層も次第にその意を改め、次第に民衆は一つになっていった。
その民衆を突き動かすもの・・・
それは、リディアの織った布から放たれる緋色の光だった。
「リディア様の織った布を見に着けてると、なんだか心が騒ぐんだよ。」
「ああ。そうだな。
このままじゃいけないような気になってくる。」
「何かが聞こえねぇか?」
「ああ。聞こえる。 何かの叫び声だ・・・。」
「何と言っている?!」
「それは・・・」