「他国者って、ナユタの事ね。 

叔父様は何故、執拗にナユタを取り締まるのかしら・・・。」


「さぁ、それは私にも分かりません。

ただ、フェルナンド様が政治を動かすようになってから、取締りが厳しくなったのは確かです。
先代の国王様の時はここまで酷くはなかった。」


「叔父様のお考えは、時々分からなくなる時があるわ。」

胸の中に灰色の霧が広がっていく・・・。

リディアはその霧を晴らすかのように、大きく息を吐き、また窓の外へと視線を移した。