「ええ。
彼女は、ジプサムの過去と現在、そして未来の姿を見通す力を持っています。

彼女ならきっと、リディアさんが・・・妹がこれから何をしなくてはならないのか・・・、その指針を示してくれることでしょう。」


ユウリが怪訝そうにライトを見る。

「なぁ、ライト、一つ聞くけどよ、なんで俺なんだ?

お前は一緒に行かないのかよ。」


「ユウリくん、僕は薬師です。

僕は僕なりの力でロトスの人達を護らなくてはならないのです。

それに・・・、妹は多分、君を必要としている。」


「おお?」

ジャコスはニヤリと笑ってユウリの顔を覗き込む。


「ぇ? ええ?!

お、俺は別に、そんな、お前・・・」


「あはは。

そういう意味じゃありませんよ。

ユウリ君は、ラドニアで偶然妹に出会い、そして偶然ここへ連れて来た。

それは・・・、偶然では無い気がするんですよ。

だから、シュラムへは、君が行くべきだと・・・、

そういう事ですよ。」