(いや・・・

いや、そんな事は有り得ない。

ナユタの迫害と自然の破壊がクロスを・・・
呼ぶなどと

そんな事はある筈がない。

ある筈が・・・)

フェルナンドの背筋に冷たいモノが走る。

(早く、ヤツを見つけ出さなければ・・・

そして、潰さなければ・・・ならない。)


その書物の最後には、こう書かれていた。







万物の力を融合せし者

未知の可能性を持つ者

神に選ばれし者





我々は偉大なるその人物を

「Ⅹ」と呼んだ。







ガン!!

ガン!!

ガン!!


フェルナンドは目の前の机を両手の拳で何度も激しく叩く。

その顔は怒りに震え、赤銅色に歪んでいた。