フェルナンドの顔が徐々に曇っていく。

(何故、こいつの弱点が書かれていない・・・
彼が無敵であったなら、我々大陸の民族がこのラドニアに進出できた理由がない。)






大陸の人々は
やがてその力の前に屈さざるを得ない状況に陥り
ナユタとの和平を余儀なくされた。

ラドニアは彼が62歳でこの世を去るまで
ジプサムの力とそれの源である自然、そして人間との共生により、その安泰が保たれた。






(そ・・・そんな馬鹿なことがあるものか!!
この私達の祖先がナユタごときに屈していたなどと・・・

そんな馬鹿げた戯言は聞いたことがない!

ならば何故、今、奴らはロトス島へ追いやられている?
何故、これほどまでに自然が破壊されても
ラドニアは栄えている・・・?

栄えて・・・

いる・・・?)


フェルナンドは、激しく首を横に振る。