「え、あ、ねぇ、どの家がカラスさんの家?」

リディアはハッと我に返ったようにして周りを見る。


「ほら、あの高台に建ってる・・・オレンジ色の屋根の、窓に花が沢山咲いてる・・・

あっ!!」

そう言うなりカラスは顔を赤らめる。


「マジかよ・・・」

ユウリも思わず呟く。


「わー!」

リディアは思わず顔を綻ばせた。


その視線の先の窓には、とても上手とは言えない文字で

“ Welcome Lidia!! ” と書かれた大きな貼り紙が貼られていた。