「はい。 ライト先生。」

リディアは、リディアは明るく頷く。


「さあ、ナイトがお待ちかねだ。」

ライトは勢い良く診療所の白い扉を押し開けた。



途端に心地よい潮風が流れ込む。

扉の向こうには細い石畳の通り、その向こうには、紺碧の水面に無数の光りの粒を散りばめたようなセルシオ海が広がっていた。

真っ直ぐな水平線から上はどこまでも透き通った青い空・・・。

そこには純白のレンズ雲がゆっくりと流れている。


「わぁ、素敵!!」

リディアは目を細めて大きく息を吸う。


「空気がおいしい・・・。

なんだか、すごく久しぶりみたいだわ。

こんなに沢山息が吸えるのって・・・。」


「リディアさん、

来週・・・、いや、もう少し早くかな。

あなたの様子を診に伺います。

それまでに何かあったら、すぐに連絡してくださいね。」