「どういう事です?!」


「全てを手に入れたくなったのですよ・・・。

あのジプサムの持つ強い力に触れていると、それが可能な事のように思えてきたのです。」

フェルナンドは、ギラギラと目を輝かせてリゲルの街を見下ろす。


「何を言っているのです?

あなたは、ラドニアを自在に動かしていたではありませんか?!」


「義姉上、影は所詮、影でしかないのですよ。

影は実像を手に入れる事は出来ない。

このラドニアも、あのカルディナ海峡の向こうのロトスも、そして・・・」


フェルナンドは、アーリアの美しい蒼い瞳を見つめる。


「そして、あなたも・・・。」


「フェルナンド、何を言っているのか分かっているのですか?!」

アーリアは声を震わせる。