「しかし、フェルナンド様、偵察機の上からでは、いくら我国最先端の技術を持ってしても、詳細なデータを得ることは出来ません。

可能ならば、やはり現地に赴いて探索をした方がより正確なデータを得られるのではと・・・」

オウガが丸い眼鏡の上からフェルナンドを見上げる。


「そんな事はわかっている。

しかし、今我々がロトス島に赴くことは得策ではないのだ。

それを手に入れるのは、全て・・・そう。全てが終わってからでも遅くはない。

だが・・・」


フェルナンドは徐に立ち上がり、大きな窓の外に目をやる。


「我国のエネルギーはすでに底をつきかけている。 

事を急がねばならないことは確かだ。


そこで・・・だ。

お前にもう一つ調べて欲しいことがある。」


フェルナンドは冷酷な眼差しで男を見た。


「なんなりと・・・。」


男は畏まって頭を垂れた。