「あなたの本当のお母様が嵌めていらしたものよ。

きっと、あなたを守ってくれるでしょう。」


「お母様、ありがとう・・・ございました・・・。」


「リディア・・・どうか、無事で・・・」

アーリアはリディアの体を強く抱きしめると、その体を車の方へ向けた。


「ケイン、頼みましたよ。」


「畏まりました。」



リディアを乗せた車は、ゆっくりと教会を後にする。

リディアは、小さくなっていく母の姿を見つめながら、その手をぎゅっと握り締めていた。