「リディア! こっちへ!!」

アーリアは、リディアの手を取って会場を出て行く。

後ろに控えていたケインもその後を追う。


フェルナンドは、思いもよらない事態にしばらく唖然としていたが、やがて低い声でオウガに告げた。


「リディアを追うのだ。
決して逃がしてはならない。

どんな事があっても・・・
どんな手段を取っても・・・だ。

私は、この場を鎮める。」


「畏まりました。」


オウガはすぐさま黒いマントを翻して、その場を後にした。