どうして・・・どうしてそれ程までにあの男に屈しなくてはならないの?!

自分の命の為?

ラドニアの為?

違う。

そうじゃない。

こんなこと、間違っている。

間違っている!!



リディアの耳の奥で、ザワザワという音が聞こえる。

大地の声とも違う、何か心が騒ぐ音・・・。

それは、あのジプサムを見た時から小さく聞こえていた。

何かが、私に訴えかけている。

目を瞑っていてはいけないと、知らせている。

私が、ラドニアを守らなくては・・・。

きっと、きっとお父様も、そう思っていらっしゃるはず・・・!!


だから・・・だから私はあの男を絶対に許してはいけない。