「ごめん。待った?」

「ううん。大丈夫」

ウソばっかり。頬が赤白いし、ちょっと待たせちゃったんだよね?

「待たせてごめんね」

私はそんな彼の気持ちが嬉しくて、自然と笑顔になってたんだ。

「うん」

もう熊ちゃんも何も言わなかったけど、ちょっと照れ笑いしてた。

「そこのお店でいい?」

所詮、私たちは高校生。
デパート近くのファーストフード店に入る事にした。

夜9時。
店内は、お客もまばらで、大学生風のグループが賑やかに談笑してる他は、1人で食べてる人達が数人いるだけだった。

静かでも、うるさくもない空間。

そんな中、私たちは、窓際のテーブル席に腰を下ろしたんだ。