一枚の壁













ずっと俺達はすれ違うのだろうか…





彼女は俺の知らない所で生きていくのか。












でも俺は彼女を幸せに出来ない。








「フェルディナンド、彼女を幸せにしてやってくれ。


俺には無理だから。

お腹の子は認知したいと思う。
俺が死んだら遺族年金がその子に入るようにして、クリスティーナを楽にしたいからな」







「ハンス…

僕に君しか見えていないクリスティーナと一緒になれと言うのか?」





「フェルディナンドの優しさに触れれば彼女もいつか俺を忘れる。

俺は3日後にはまた出征するから、今度は最前線だ。

軍人にとってそれほど誇らしい事はない。

俺はドイツ国防軍上等兵として、戦地で死ぬことを選ぶ」