鳥籠の格子は、取り払えた。
シュンは、一番大切だから、ここに残ってる。
あたしは、忘れない。

「シュンだけだよ」
「なにが」
「もう、シュンしかいないんだ」

シュンはくすっと笑う。
どんな意味なのかはわからない。
それでも、あたしを大事にしてくれるのは、きっとシュンだけ。
一番わかってくれるんだから。

それなのに。