“待ってよ、裕子。


うちは逃げないから。


絶対合格してみせるから”



“ぷっ。


やっと戻った。それでこそ、うちらの詩季じゃん?”


うっ…。


裕子にハメられた…。

“裕子だましたぁ”


“ハイハイ。
ホント、詩季は手のかかる妹なんだから”


“同い年でしょ?!”


“ハイハイ。

詩季はさ、


今まで努力してきたんだろ、


最後まで走り抜け!


それがあんたでしょ?”


“さっすが、裕子。

よく分かってんじゃん”