この思いを君に





松田くんは本棚に
運んできた本を戻すのも
手伝ってくれた。

「上村と付き合ってるの?」

「…!いっいいえ。」

ふいに聞かれて
たぶん今、私は
赤くなったと思う。

「…好きなんだ?」

否定しても駄目だろう。
私はうなずいた。



「…そっか…。」


松田くんは手を止めて
私の腕をとった。