「桐谷君??」 「ごめんな、でも今ちょっとこのままでいさせて?」 「うん」 私も大きな桐谷君の背中をギュッと抱きしめた ううん、大きな桐谷君の過去を 冷たくなった壁を、私は温めるように抱きしめた その時思ったんだ 桐谷君が少しでも私に頼れるようになりたいって 少しでも闇に包まれた桐谷君を光で照らせたらなって 勝手な考えだけど、 桐谷君を守りたいって思ったんだ