「あ、あの!」 「なんだよ、いきなり」 桐谷君は驚いて言った 「えと、なんでこの本を読んでるんですか?」 「別に何でもいいじゃん、読む本くらい」 少し桐谷君が悲しそうな顔をしたのは気のせい、かな? 「そっか、ならいいんだけど。柄に合わないというか…」 「あ?」 「い、いや!なんでもないです」 「あっそ。」 そう言って、私たちの間に沈黙が流れた 「知りたい?」 急にそう切り出したのは、桐谷君だった