授業が終わって、もうすぐ昼食の時間。
チラリ、と目を輝にやった。
輝はすぐにその視線に気づいたようで、
こちらに向かってきた。
「ん、お昼、一緒に食べる?」
ニコニコする輝につられて、微笑んだ。
「うん」と答えると、後ろの方から、静かな足音が聞こえた。
予想はすぐについた。
美里……
頭がクラクラした。なんなんだろう?
美里は、私が輝を好き、って事は知らない。
「輝くんは私のもの」って言う為に、
邪魔してるのかな?
少しムカムカしてきた。
これ以上邪魔させてたまるか。
「あ、二人でご飯?美里も入れ――」
それは、私が「嫌だ」と言う前だった。
聞き覚えのある声。一瞬、世界が真っ白になった。
「無理。」
静かな輝の声。普段優しい輝だからか、
美里も相当びっくりしている様子だった。
「え、あ…どう、して?」
少し考えるように、輝は頬杖をつくと、
10秒もしない内にこう言った。
「リンと俺の、らぶらぶタイムだから」
「ほあ!?」
私はびっくりした。 なに?なになに、
私と輝のらぶらぶタイムって…なにそれ!?
びっくりはしたが、でも嬉しかった。
「二人、付き合ってるの…?」
「え!付き合ってないよ、うんうん。ね、輝?」
慌てて言った。でもこれは事実。
付き合いたいって気持ちは無くはないけど、
付き合ってないんだから…。
「付き合ってないけど…俺はリンが好きだよ」
公開告白ですかぁああああああ!?
また頭が真っ白になった。
「輝、ちょっと…」
「俺は、リンと付き合いたいって思う」
「だったら輝…?」
「ん?」
「付き合おう…よ」
