私の名前はせんり。
華の大学生も二年目。
恋、してます。
その好きな人の名前はこうき、同じテニスサークルで、タメで、笑顔が素敵な私の王子様……って勝手に私が思ってるだけだけど。
身長は結構高めで小さい私が並んだらデコボコダブルスだねって言われた。
その時のこうきの笑顔は本当にかっこよかったんだ。
「おーい、せんり」
今私に話かけてきたのは同じサークルの和田くん。名前はゆうと。私はゆうちゃんって呼んでる。
ゆうちゃんはこうきと仲良くて、私がこうきに片思いしてるってのも知ってる。
それをからかってきたりするんだ。
「何?」
「またこうきの事見てるんだろ?全くわかりやすいヤツ!」
「うるさい!」
でもゆうちゃんはゆうちゃんなりに私とこうきをくっつけようとしてくれてる。
本当は優しい事も知ってるし、いい友達だと思う。
「こうき、今彼女いないんだぜ。」
「そ、そうなの?!」
チャンス到来かも……
私は目を輝かせてゆうちゃんを見つめるとゆうちゃんは少し呆れた顔をして
「デート、誘ってみれば?」
と言った。
そんな、デートなんて……
私は心の中でこうきとのデートを思い浮かべてみた。
二人で歩いてる姿が浮かぶ。
それだけでも顔が熱くなるのがわかる。
二人で水族館とかいいなぁ。
ゆっくりできそう。
遊園地もいいかも!
あ、でもこうき絶叫系苦手だったらどうしよう……
こうきと二人きりだったらどこでもいい。
結論が出た。
「私こうきと二人だったらどこでもいいや。」
「うわっ、メルヘンなヤツ」
「うるさい~!」
じゃ、俺はここで。
ってゆうちゃんとはバイバイした。
本当にありがとう、ゆうちゃん。
私は今日の夜、バイトが終わったらこうきにメールしよう!
そう思うと俄然やる気が出てテニスに打ちこめた。