【梨音side】

「紅…もしかして…」

私は思い出した。まだアリスと紅に会ってなくて、久柳とまだ出会って、間もない頃…私は風の噂で聞いたあの出来事を…

『おい!王子が逃げたそうだ!王様は殺しても良いと言っている!俺はあの紅王子を前から殴り飛ばしたかったんだ!みんなで殺ろうぜ!』

『『『おおおおおおぉぉぉぉぉー!』』』

と言う、悲惨な出来事を…

「やっぱり紅は…あの王子様だったのか…だとしたら…ひとりにしちゃ危ないわ。確かあっちの方面って…」

あの国の方角だったはず…!もし、まだ紅を探し続けているとしたら…紅が危ない!!

そう確信した私はまた呪文を詠唱する。

『古代の風よ…我に神速の力を与えよ…』

びょおおおおおぉぉぉぉぉぉん!!!!←効果音?

「うぎゃあああああああああ!!!息できねええええ!!!」

と久柳は悲鳴をあげていた

「確かに苦しいわね。」

『古代の風よ…我とこの者へ休息を与えたまえ…』

「あるぇ?息ができるようになったのにめっちゃ進むの速いしほんっとになんでもありだな、魔法ってつーか妖精使いなんだからちょっとは妖精使えやゴルァ!ゴフッ!?」

久柳は梨音の杖で殴られた。

ふざけんじゃないわよ!ほぼあんたの為にやってあげたのに!

「じゃあやっぱりこの魔法やめていい?」

と唱えた。

「古代の風よ…休息は無用…」

ビュビュビューーーーーーン!

「あ゛ー…(チーン)」

久柳はわずか3秒で死んだ。

ばっかじゃないの?何このふざけた小説。〇〇!ふざけんじゃないわよ!

と〇〇を読んだ。…だがしかーしっ!そう簡単に〇〇が現れるわけがない!