「ん…」

私は木の根元で横たわっていた。

となりを見ると、すぐ近くに紅がいた。


「………ふふ。」

意味もなく笑う。

「何か人が倒れてるよ?」
「寝てるだけじゃね?」

………

「あ、すみません。少し、ふたりで眠っていたところだったので。」


声がする方を向き言ってみる。

そこには白銀の短髪青年と黒に近い紫色のとんがり帽子を被り、とんがり帽子とまったく同じ色をしたローブを着た小柄な少女が立っていた。