トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「のんびりいこう」

 冷蔵庫からジュースを取り出し、ブランデーの瓶とグラスを持ってソファに戻る。

「う、うん」

 少年は落ち着かないのか、乱暴にテレビのチャンネルを変えた。

「!」

 持ってきたジュースに手を伸ばし、グイと勢いよく瓶を傾けたその手をベリルが制止する。

「緊張しなくて良い」

「……っ」

 柔らかにつむがれた言葉に喉を詰まらせ、その瞳に吸い込まれそうになる。

 全ての罪と罰を許すかのように湛えられたエメラルド──自然と体の緊張がほぐれていくのを感じた。

「どうして傭兵なんてしてるの?」

「それが適正だと思ったからだよ」

 緩やかな微笑みを見つめて、少年はいつの間にか彼の雰囲気に飲み込まれていた。