トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「……ホントに?」

 自分の耳を疑って聞き返した少年に、彼は薄笑いで頷いた。

「嘘だ……」

 当然の反応である、からかわれていると半ば怒りを憶えた。

「嘘ではないからここにいるのだ」

 しれっと応えて携帯を取り出すと、着信を震えて伝えていた。

「……うむ、そうしてくれ。すまんな」

「?」

「車を走らせてくれるそうだ」

 通話を切って説明する。

「! あのスポーツカー?」

 これでまたFBIは、あちこち走り回る事になるのだろうとベリルは小さく笑みをこぼした。