トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「追ってきてるよ」

「そのようだな」

 言って車通りの多い道に入る。

 すると──

「あれっ!?」

 追ってこない?

 必死に追いつこうとしていた車が、何やら迷ったような動きをしたあとに速度をゆるめて遠ざかっていく。

「なんで?」

「見失ったのだよ」

 こんな車を見失うって……? 少年は唖然として頭の中は疑問符で一杯だ。

 ベリルは少年の反応にクスッと笑みをこぼす。