トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

 一方、ベリルはというと──

「何か食べたいものはあるか」

「特には……」

 呑気に街中をドライヴ中だ。

「……」

 大丈夫なのかな? 見つからないかな……少年は窓の外を警戒した。

「お?」

「なに?」

 何かに気がついたような声を上げたベリルに顔を向ける。

「見つかった」

「えええ!?」

 驚くアザムをよそに、彼は変わらず気楽に運転していた。少年は恐る恐る後ろを窺う。

「……あの」

「なんだ」

 険のない物言いで聞き返すと、少年は苦笑いを浮かべ後ろに指を差す。