トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「……」

 それを聞いたメイソンも頭を抱える。

「とにかく、そいつの聴取を頼む」

 通話を終わらせた携帯を内ポケットに仕舞い、大きな溜息のあと暗くなった街を見渡した。

「まったく、信じられない。ここまでトリッキーな相手とは」

 セピア色の短い髪をかき上げる。

 40代近いメイソンは、ベリルの行動が読み取れなくてイライラしていた。

「さすが……というべきか?」

 軽く舌打ちをして車に乗り込んだ。