トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「あ~」

 ベリルは声を上げニヤリと笑んだ。

「ティーロがいるだろう」

「! ああ、そか……」

「もう1人の協力者にも頂けるだろうがね」

「……もう1人?」

「お前を逃がしたのはティーロだけではないよ。最低でもあと1人いなくては成功しなかったろう」

 いぶかしげな少年を一瞥した。

「!」

 その言葉に少年はレイを思い浮かべ、しかしすぐ頭を振った。

「レイさんが……ううん、そんなワケない」

「どうしてそうだと言える」

 問いかけたベリルをギロリと睨み付けるその目は、不信感に満たされていた。