トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

 とりあえず車を走らせた。

「……」

 殺人ウイルスね……どういった経緯でここまで来たのか知りたい処だが、果たしてこの少年はそれを素直に教えてくれるのか。

 おもむろに車を止めて少年に視線を向ける。

「さて、アザム。お前はどこから来た」

 プイッと、そっぽを向かれた。

 予想通りの反応に、彼は目を細めて口の端をつり上げる。