<少年が彼に保護されているのは幸運でもあるが、厄介な問題でもある。ひとまず、お前たちはジェイコブの元に行け>

「はい」

 国家機密として開発されていた細菌兵器──ベリルからの情報で

『J・バイオ・ケミカル・コーポレーション』社長、ジェイコブがテロリストたちにウイルスを売り渡そうとした事を知ったFBIは急遽、会社に2人を向かわせた。

 その事を問い詰めると共に、最悪は……

 メイソンとトーマスは無言でジェイコブの元へ車を走らせる。