トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「それは会社の人間か」

「多分……偉い人だと思う」

 少年が体勢を立て直すと布がこすれる音がした。

「?」

 いぶかしげに少年の腰辺りを目で追う。

「お前のものかね?」

「あ……」

 ベルトに下げられているヒップバッグを前に持ってくる。

「出る前にくれた」

 発しながらバッグの中に手を突っ込んだ、すると何かが手に当たって掴み出したそれは小さな革袋だった。

「ほう」

 感心するような声を横目に、少年は袋の口を開いて下に向ける。

 色とりどりの綺麗な石がベッドに散らばった。