「アザムを頼んだ。途中で放り出すなよ、ずっと見ている」 何せ私は死なないからね……つぶやくように発して、くるりと体を反転させオレンジレッドのピックアップトラックに足を向ける。 「ベリル! ありがとう」 少年の声に後ろ向きで軽く手を挙げた。