トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「説教はそのくらいにしてと」

 ベリルは言って冷蔵庫に向かう。

「食べられるようになったのなら何か作ろう。リクエストはあるかね」

「いっぱいあるよ!」

 嬉しくて声を上げる。寝込んでいる時に、ベリルは色んな話をしてくれた。

 その中に料理の話が出てきて、少年は治ったら彼の料理を食べたいと思っていたのだ。

 キッチンに向かう彼の背中を追いかけて、調理していく様子を眺める。

 なるべく消化の良い食材を選んでいるようで、強い刺激のあるような調味料も避けていた。

 病み上がりのため量は少なめだが、薄めに仕上げられたベリルの手料理を少年は美味しくたいらげた。