トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「……」

 そんな少年を見つめたあと、視線を外し一度ゆっくり目を閉じる。

「人の心の奥は誰も覗けはしない」

「え……?」

 静かに発せられた言葉に、少年は彼の横顔を見つめる。

 やや上にある少年の顔に、静かだが厳しい眼差しを向けた。

 そして立ち上がり、アザムをソファに促して隣に腰掛ける。

「私を信用出来なかったのだろう」

「……うん」

「それは何故だ」

「レイさんに裏切られたと思ったから。道具にされたから……」

「だが、実際は違った」

「うん」

 ベリルは、ふさぎ込む少年の肩に手を添えて口を開く。