トリガーブラッド~偉大な緑の協力者~

「何か用かね」

<いい加減にしてくれ>

 電話の主はメイソンだ。

<どこにいるんだ?>

「さあ、どこかな」

 薄笑いを浮かべてソファに腰掛ける。

 顔を洗ってリビングに戻ってきた少年は、それを横でじっと見つめた。

「逆探知は無駄だよ。私の携帯は特殊でね」

<……何故そこまで反抗する>

「反抗しているつもりは無い」

 応えて立ち上がり、バックポケットから紙切れを取り出してキッチンに向かった。

 そしてガスレンジの火を付ける。