「ヨウくんだね!」
紗絵を抱き上げていたら、千愛がそういった。
「千愛・・赤ちゃん男の子って分かったのか?」
「うん!だってね、あたちずっと知ってたもん~」
キャッキャッと笑う千愛。
千愛ってなんか不思議な能力持ってんのか?
紗絵のお腹の中にいたときの記憶を話すこともあるし。
今だってお腹の中の子が男の子って確信してるくらいの自信満々でいうし。
「ちーちゃん、お名前決めたの?」
紗絵も千愛に驚きつつもニコニコ聞いた。
「うん!男の子だからヨウくんなのですよ~!」
「コウくんとヨウくんか~!コウくんに似てるかもね?」
あれ?
なんかもう名前決まったらしいな。
ヨウくんか。
確かに、親子っぽいな。
「あ~!ヨウくんね、やっとぼくにきづいたの~っていってるです!」
床に降ろした紗絵のお腹に千が抱き着いてお腹に耳をたてている。
赤ちゃんと会話でも出来るのか?
もしかしてうちのこ天才?


