6年目の愛してる




「桃さん私、翔平くんに会いたいです」




ガチャ



「ただいまー」




玄関のドアが開く音と共に聞こえてきた、翔平くんの声。




「はい。出来たよ~!翔ちゃんに会いに行っておいで、ゆりあちゃん」



桃さんの言葉に背中を押されて、私は翔平くんの元へと歩みを進めた。


バクバク バクバク


なんでだろう、今井先輩に告白するときは・・こんなに息苦しくならなかったよ?


今井先輩に告白するときは、こんなに怖くなかった。


今井先輩はあくまでも憧れだったんだね。


私、恋愛経験なさ過ぎて気づかなかったよ。




「翔平くん!あのっ」



玄関にいた翔平くんに声をかけた。



「ゆりあ先輩!?」